山陽Letter
“本物” について考えてみる ~本革と言われるのはなぜ?
革の世界
皆さんは、「メイド・イン・ジャパン」という言葉を聞くと、どんなことをイメージされますか?
品質にこだわった工業製品、日本古来の伝統技術からアニメーションのような日本発信の創作物を思い描く方など様々かと思います。
ただその中に共通するのは「日本の“ものづくり”の素晴らしさ」、もう少し踏み込んで言うと「日本人の矜持(きょうじ)・プライド」ではないかと私は感じます。
私たちタンナー(製革業者)も日々、自らの技術を磨き、より強く、美しくそして安全な革を作ることに取り組んでいます。
そのような取り組みを皆様にわかりやすく伝えるものとして、2014年に「ジャパン・レザー・プライドタグ」が製作されました。
こちらの「ジャパン・レザー・プライドタグ」が使用できるのは、以下の条件をクリアし、一般社団法人日本タンナーズ協会の認定を受けたタンナーおよび革製品のみです。
(1)日本国内のタンナーであること
(2)原皮およびウェットブルー(※)から自社工場で再鞣しと染色・加脂を行っていること
(3)排水処理を適正に行なっていること
※クロム鞣しを施した直後の革。仕上げを行う前の素材となる革です。湿った状態で一時保管され、水色をしている為、ウェットブルーと呼ばれている。
(1)国内で1 0 0%製造されていること
(2)上記の許可を得たタンナーおよび認定条件で製造した革素材を表面積の60%以上に使用していること
革・レザーというと欧米、アメリカなど海外で作られたものに目が行きがちなのですが、日本の革も技術力は高く、繊細に仕上げられた革および革製品は世界的にも高く評価されています。
しかし、長い間タンナーからメーカーや革問屋への流通がほとんどであったため、一般消費者の皆さんに直接「良さ」を伝えるという点については遅れていたようにも感じています。
このタグが付いた商品は、国内のタンナーが誇りをもって作り出した「ジャパンレザー」です。
タグがついた商品を見つけられた際には、ぜひお手に取って頂きたく思っています。
またこの認定条件には、「排水処理を適正に行なう」という条件もあり、技術力もさることながら環境保全にも取り組むという意識も含まれています。革はとてもエコな素材であることも私たちは、伝えていきたいと考えています。
ジャパン・レザー・プライドタグについては、以下のページで詳しくご紹介されています。
こちらもぜひご覧いただければと思います。
・JAPAN LEATHER PRIDE タグについて〔日本革市WEBサイト〕
・日本のタンナーの誇りを刻んだ、JLPタグって?〔革きゅんWEBサイト〕
本日はここまで。
また次回に。
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