山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
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山陽の読み物をお読みいただきましてありがとうございます。
今回から2回にかけて、シリーズ「社長に聞く」のVol.4をお送りします。
これまで、「レザーとサステナブルの関係」「タンナーの環境への取り組み」「“レザー”を取り巻く環境」と題して革にまつわる話を多方面からご紹介してきました。いかがでしたでしょうか。
Vol.4では、「アニマルウェルフェアという観点から」と題しまして、私たちが作るレザーの元となる原皮、そしてさらにその元となる「牛をはじめとする動物の福祉」から「命の尊さ」という点に焦点をあてて山陽の社長、戸田に聞いていきます。お楽しみください。
皆さんはアニマルウェルフェアという言葉を聞かれたことがありますか?
その言葉通り「Animal(動物)」の「Welfare(福祉)」についての言葉ですが、その動物というのは、私たちの身近にいる牛や豚など人間に飼育されている動物を指しています。
一般社団法人アニマルウェルフェア畜産協会(https://animalwelfare.jp/)では、『アニマルウェルフェア(Animal Welfare・家畜福祉)とは、感受性を持つ生き物としての家畜に心を寄り添わせ、誕生から死を迎えるまでの間、ストレスをできる限り少なく、行動要求が満たされた、健康的な暮らしができる飼育方法をめざす畜産のあり方』と説明されています。
私たちの食を支えてきてくれている動物達に対してこれまで過度の負担を強いてきた実態はあります。しかし近年、これまでのあり方を反省し、心身の健康に目を向け、動物のストレスを可能な限り軽減していくという考え方が広がりつつあります。これがアニマルウェルフェアです。
またSDGsの17の目標の一つに「つくる責任、つかう責任」という項目があります。まさにアニマルウェルフェアは、この項目に合致するものだと考えられます。
これまでもお話ししてきました通り私たち山陽が作っている牛革は、「食肉の副産物」、つまり私たちが食事として頂いている肉牛の皮を無駄にすることなく活用したものです。
肉牛などを育てるという畜産業界があり、その先に私たち皮革業界があります。
そういう大きな視点で考えたときに、「エシカル消費(倫理的消費)」を推進していく為には、アニマルウェルフェアが行き届いた牛の原皮入手を推し進めることで、微力ながらも「アニマルウェルフェア」の推進、認知度の向上へのお手伝いができるのではないかと考えるのです。
次回は、動物の福祉からもう少し進めた視点「命の尊さ」について考えを進めていきましょう。
本日はここまで。
では、また次回に。
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