山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
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去る5月25日に、「山陽レザー・デー」を初開催しました。
これまで、企業様や学校、皮革関連の協会等からのご要望を受けて工場見学を開催することは御座いましたが、「山陽レザー・デー」は企業様から一般市民の方々まで広くご参加頂ける公募型のイベントとして初めて当社が主催・企画しました。
記念すべき第1回目となる2022年5月25日には、9名の方々にご参加いただけました。
そのうち7名の方々は、京都の芸術大学からお越し頂きました。
山陽レザー・デーの内容は、大きく以下の3つです。
「1.工場見学」「2.革の相談会」「3.即売会」
それぞれをレポートします。
山陽レザー・デーの一番の醍醐味が、この工場見学です。
皮革業界は、分業制が進んでおり、全ての工程を一貫して行われている会社は少ないのが現状です。
そういった中で、当社は基本的な生産工程は自社にて一貫して行っています。
また、「ピット槽による植物タンニンなめし」「クロムなめし」の両方のなめし方法を行っていますので、皮革生産の全体を知って頂くという点では、とても良い環境にあると思います。(自信を持ってお薦めできます!)
見学は、「原皮倉庫」〜「なめし前準備工程(水漬け・脱毛・石灰漬けなど)」〜「なめし」〜「鞣し後処理<シェービング・染色・加脂・乾燥など>」〜「仕上げ<塗装・艶出し>」〜「製品検査」までの全行程を約1時間ご覧頂きました。
工場見学中には、「大きなタイコでなめしを行う時間はどれくらいか?」「1回のなめしで何枚くらい出来るのか?」といったようなご質問も頂き、盛り上がりました。
また、当社で最も大きなタイコ(直径4メートル、長さ4メートル)がぐるぐると回っている光景や乾燥工程にずらりと並んでいる皮など工場見学ならではの雰囲気もあり、時折感嘆の声も上がっていました。
工場見学の後は、当社の皮革展示スペースにて、工場見学でのご感想や革に関するご質問や、「こんな革がほしいのだけれど」といったようなご相談をお受けしました。
今回は、芸術大学の学生の方もいらっしゃることから、「“なめし” はどういう現象なのか?」や「“タンニンなめし”と“クロムなめし” の見分け方は?」といった技術的なご質問も頂きました。
また、他の工場を見学された事がある革の愛好家の方からは、「規模が大きくて驚いた、勉強になった」という感想も頂きました。
今回、山陽レザー・デーの開催にあたって、当社の皮革展示スペースの一部に「アウトレット革」コーナーを設けて、革ハギレのセットやカット革、1点ものの革などを500円〜5,000円(税込)のイベント価格にてご提供させて頂きました。また皮革展示スペースの革や工場見学中にご覧になられた革についても興味を持って頂けました。
今回は、第1回目ということで、私達も試行錯誤でしたが、参加頂きました方々からは、「楽しかった」「勉強になった」といった嬉しいお言葉を頂きました。
山陽レザー・デーは6月、7月も月2回(隔週水曜日)に開催いたします。(8月以降も継続予定です。開催日は当サイトにてお知らせいたします。)
ぜひ多くの方々に、ご参加頂けましたら嬉しいです。
では、最後に写真を2枚。
京都からご参加いただきました芸術大学の方々から頂きました写真です
参加頂きました方へのプレゼント「革ハギレセット」です。(お一人一袋お持ち帰り頂いています)
本日はここまで。
また次回に。
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