山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
山陽Letter
こんにちは、
今回は、第105回 東京レザーフェアの模様をレポートいたします。
先週の5月25日・26日に東京・都立産業貿易センター 台東館で開催されました。
両日とも爽やかな晴れで、天候にも恵まれました。
気温も予想よりも過ごしやすくとても良いコンディションでした!
第105回 東京レザーフェアのテーマは、『R.O.O.T.S(自然をまとう)』で、皮革が自然と共にあるという事を改めて皆様に知って頂くという思いを強く感じました。
先日もこちらの読み物(NOTE)でご紹介しました(こちら)が、TLA(Thinking Leather Action)からのメッセージ「実は、革ってサステナブル」も随所に掲示、講演会も行われ、革と地球環境との親和性をこれまで以上に感じる展示会でした。
さて私たち山陽は、今回、5つのラインナップのレザーを展示しました。
・Sustainable ・Useful ・Premium ・Pitnume ・Basic
前回と同様に、環境に優しい革を展示しました。
食肉牛の副産物である山陽レザーは、元々サステナブルなものなのですが、その中でもより環境に優しい革をご覧頂きました。その内容は大きく分けて2つです。「すべての革を余すところなく使う」「環境に配慮した材料を使う」です。「すべての革を余すところなく使う」では、キズや痛みがあり一般的には使いにくいとされる革に焦点をあてたものを紹介しました。
革には生体時に付いた傷があるのですが、その傷も含めて人工的な「線」を引くことによってラインアート・レザーとして昇華したもの。
革にある元々の傷や痛みを隠すことなくヘビーワックスタイプのレザーとして個性を増したレザー
「環境に配慮した材料を使う」では、フッ素を使わない防水革、有害性がない白革等を展示しました。
また今回、当社は国際的な革の規格である、LWG環境認証を取得したことも皆様にお披露目いたしました。日本のみならず世界にもJapan Leatherの良さを知って頂けるきっかけになればと考えています。
機能性に特化した革を展示しました。
その中でも、評価頂いたのは、「スーパーソフトレザー」「難燃革」「色落ち防止革」です。
「セダム」「アコース」「アナベル」の3種類を展示しました。
それぞれエンボスタイプ、スムースタイプ、家具等に適したスムースタイプです。
全体的に革の厚さがありながら柔らかさを実現したレザーです。
燃えにくい革です。レザー自体、燃えにくい素材なのですが、さらに改良を加え、乗り物シートなどにも使って頂けるように工夫したものです。
特殊な下地剤を使っています。また革表面の透明度が高く、艶感があるのが特徴です。
主にキップの革をラインナップしました。
世界的にも希少である、キップの原皮をピット槽で鞣したヌメ革。現在では技術を持つものが少なくなっているグレージング仕上げの革などを紹介しました。
特に今回、初出展しました「キップヌメ シマー ハイグロス」は、特殊な革用アイロンで仕上げることで光沢感を増した物で、高級タイプの革小物に適した素材です。
当社の特徴の一つであるピット槽で鞣したフル植物タンニン鞣し革。
タンニンの成分を含んだ水溶液に約1ヵ月間、漬け込みじっくりと鞣した革です。
・ナチュラルタイプ : キナリ、ナチュラルワックス など
・オイルタイプ : コッティーオイル、ヘビーオイルなど
・ワックスタイプ : ワックス、ブライドルなど
・カラータイプ : アニリン染め革など
・シボ/シュリンクタイプ : イレギュラーシュリンク、ナチュラルミーリングなど
といった多くのタイプを展示しました。
私たち山陽が最も得意とし、多くのお客様からご愛顧頂いている革を展示しました。
ガラス革(コードバン調の革)、エンボスタイプの革、シュリンクタイプの革など。
これまで、東京レザーフェアでは特徴のある革に絞って展示していましたが、汎用性が高く、広く使ける革も今回から展示しました。
以上のように約100枚の革を展示しました。
また、前回に引き続き山陽のレザーアイテム「TAANNERR」の製品も展示しました。
特に今回は、新作の「ダレスバッグ」に注目が集まりました。
レザー、製作とも一級のもので細部にまで神経を使った仕上げは皆様から高い評価を頂きました。
両日とも本当にたくさんの方々に山陽のブースを訪れて頂き、ご興味を持って頂きました。
ご来場いただきました皆様、本当にありがとうございました。
また今回はご来場いただけなかった皆様、ぜひ次回はお会いしたいです。
あと実は 6月15~16日に山陽主催による「山陽レザー展示会 in 東京」(浅草公会堂)を開催する事が決定しました。
詳しくは、当社のニュース&トピックスにて掲示いたします。こちらもぜひご覧ください。広い会場でゆったりとレザーをご覧頂けましたらと思います。
最後に今回の山陽ブースの模様を、東京レザーフェアのインスタライブで配信して頂いています。
今回、お越し頂けなかった方に置かれましては、ぜひ、こちらもご覧ください。
本日はここまで。
また次回に。
【追記】
山陽は、今回も「極めのいち素材」に出展しました。
イレギュラーシュリンク革「Sanyo Shrink -Dinousor」です。一般的に行われる事が稀な「熱収縮」を敢えて施したイレギュラーシュリンクです。「恐竜」を思わせるワイルドな表情に仕上がりました。
こちらからご覧いただけます。
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