株式会社山陽

 

NOTE

機能性と審美性の間で

私たち株式会社 山陽の品質方針には、以下のような文章があります。

「工業製品レベルの品質安定性を保証するとともに、工芸品的魅力を付加する事を品質管理と商品開発の要諦とする。」

つまり、皮革というものには2つの側面(機能性と審美性)があり、要求される用途に対して2つの側面を満足するものを産み出すという事を指しています。

機能性とは革の堅牢性、耐熱性、耐久性などといった機能的に優れた点を活かし、また人工的な加工によって新たな性質、例えば防水性や撥水性、抗菌性などを付加して“強い素材”としての完成形を目指しています。

そして審美性とは革特有の艶や触感という美しさ・心地良さなどといった優れた点を活かし、時には人工的な加工、例えば均一に表面を整えたガラス仕上げ、稀少性の高い爬虫類革のような型押し、鮮やかな色や艶などを付加して“美しい素材”としての完成形を目指しています。

しかしその特性を全て満たすことは容易ではありません。

例えば、革表面の本来の美しさを活かしたい革は出来るだけ素上げ調に仕上げるのが良いのですが、耐久性や耐水性は顔料仕上げの革には劣ります。ガラス仕上げの革は工業製品のような耐久性はありますが、革本来の艶などは隠されてしまいます。

当社も含めて各タンナー(製革業者)は、お客様それぞれのニーズをお聞きし、それに見合った素材を提供しています。

まさに「皮」という天然のものをベースに“機能性と審美性との間”で日々葛藤し、タンナーとして「革」という結果をご提供しています。

当社では、このような生産(葛藤)を100年以上、続けて技術を継承してきました。

蓄積された技術や現在の技術をベースにこれから生み出されるであろうものには、皆さんが必要とされている「革」があるかも知れません。

「こんな革があったら良いのに」というご要望がありましたら、ぜひご相談いただければと思います。

【株式会社 山陽 お問合せページ】

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