株式会社山陽

 

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みなさんの身近に「山陽レザー」vol.18 ~ゴルフスニーカー(SPINGLE)

みなさんの身近に「山陽レザー」では、当社の革が使われている商品をシリーズでご紹介しています。
今回は、SPINGLEのゴルフスニーカーをご紹介します。
まず「SPINGLE」についてですが、こちらは株式会社スピングルカンパニー様(以下、スピングルカンパニー様)がスニーカーを中心に商品展開されているシューズ・ブランドです。

スピングルカンパニー様が本社を置かれている広島県府中市は古くから職人が息づく町で、繊維業、高級家具、府中味噌、鉄工所など、さまざまな職人がいらっしゃいます。そういった「ものづくり文化」が根づいた土地です。
2002年に備後発国産スニーカー「スピングルムーヴ」を発売。日本人が日本人の足を参考にミリ単位で調整しながら商品開発をしています。
靴づくりで特にこだわれているのは、「履き心地」と「デザイン」とのこと。
履き心地では、履いた瞬間に包み込まれるような感覚、長時間歩いても疲れない「心地良い」体験を追求されています。
この履き心地を実現している第一の要因が、スピングルカンパニー様の最大の特徴である「バルカナイズ製法」です。
「バルカナイズ製法」とは、185年前の1839年に、アメリカの発明家チャールズ・グッドイヤーが発明した、 “スニーカーの基本製法”。
スニーカーは、硫黄を加えたゴム底と靴本体を接着された状態で、釜の中で約一時間、100度以上に加熱・加圧されます。その後、職人が吊り棚を取り出し、型崩れ防止のために付けられた仮糸と布を手際良く切っていき、熱を持ったスニーカーを扇風機で冷まして形を安定させます。
バルカナイズ製法で作ることで、ソールがそり上がってアッパーを巻き込む独特のデザインになります。見た目はもちろんのこと、底とアッパーの結合が強く、底が剥がれにくい、型崩れしにくい、といった機能性も兼ね備えたフォルムだそうです。
しかし、職人の皆さんの手作業に依る部分が多く、手間ひまがかかるため日本で行われているのは、スピングルカンパニー様を含めて数社とのこと。

そのこだわりは、製法、設計、裁断もさることながら、使われる素材も厳選されています。
先ほどお話ししましたバルカナイズ製法の高熱にも耐えられる、高い耐熱性を有した革であることはもちろんですが、デザイン面でも通常スニーカーなどではあまり使用しないようなレザーも使い、加工によって生まれる様々な表情を楽しめる製品も作られています。
そのような中、嬉しいことに多くの製品に山陽レザーをご採用頂いています。

今回ご紹介するゴルフスニーカー SPINGLE 「SP-1651」もその一つです。
こちらのシューズの最大の特徴は、ゴルフコースのラウンド時と街履きを兼用できる履き心地です。

インソール部分はスイングを考慮したデザインを採用し、ソール部分は新開発で、スパイクレスながら表面の凹凸でゴルフコースの芝をとらえ、カート道などのフラットな場所でも滑りにくい仕様になっています。
確かにスパイクレスであることで、従来のゴルフシューズと違って、気軽にどこでも履けるという、良い意味での「カジュアルさ」を備えられていると感じました。

またゴルフは全天候型のスポーツですので、悪天候時や過酷なコンディションの中でもゴルファーの皆さんのパフォーマンスを下げることが無いような対策も必要です。
そこで盛り込まれているのが、GORE-TEXの技術です。
GORE-TEXは、防水性と透湿性を併せ持つために開発されました。
靴の内側には防水透湿素材GORE-TEXファブリクスを採用されています。
加えてこの機能性を活かしきるためには、アッパー部分の革にも高い防水性と透湿性が要求されます。

そこで、山陽レザーの『リバティー』をお使い頂いています。
リバティーは、GORE-TEX対応革として、山陽で開発された革です。
GORE-TEXの規格である、水の浸透しにくさ(防水性)を高めるとともに、外部との空気の透過性も兼ね備えています。また表面の撥水効果も加味され、まさに全天候型のシューズに最適の仕様となっています。

スポーツ用のシューズは、デザイン、履きやすさに加えて「高い機能性」が必要とされます。
その大切な機能性を付加するために山陽レザーを使って頂けたことは、大変嬉しく、そして光栄なことだと感じています。

これからもメーカーの方々はもちろん、使われる皆様のお役に立つレザーを生み出すべく努力を続けてまいります。

それでは、本日はここまで。

また次回に。


◇ゴルフスニーカー SPINGLE 「SP-1651」については以下のページをご覧ください


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