山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
山陽Letter
私たち山陽は、「革(レザー)」という素材の可能性を追求するプロジェクトを展開しています。
その一つに「WHOSE LEATHER プロジェクト」があります。このプロジェクトでは「どういう人が使う革なのか?」という視点に立ち、使われる方への思いやりを考えたものを生み出してきました。
その第3弾として作られたのが、私たちのパートナーである動物に贈る首輪、『Good Collar』です。
今回は、この『Good Collar』のご紹介をしたいと思います。
首輪って、誰のものなのでしょうか? この「問い」からこの商品の開発は始まりました。
首輪をうれしく思っている動物がいるという事は想像しにくいのですが、飼い主とをつなぐアイテムであり、時に飼い主との絆のシンボルとして使われています。しかし豪奢な高級ブランドの首輪は、飼い主にプライドや満足感を与えてくれるかもしれませんが、必ずパートナー(動物)にとって「良いもの」であるかはわかりません。
もし、首輪が動物たちを縛るものではなく、また飼い主のエゴを満たすためのものでもなく、ともに暮らすために必要な、「思いやりのある道具」になれたら。
そういった思いから、私たちができることをすべて実行することにしました。
自然由来の素材を使うこと、動物の負担を減らす工夫をすること。
そして出来上がったのが『Good Collar』です。
動物にとって自然なヌメ革の柔らかさと、肌触りにこだわりました。
北米産の生後2年のステア(雄去勢牛革)を3.6㎜という絶妙な厚さに加工しました。
また、大きなピット槽の中で天然植物のタンニンを用いてゆっくりと丁寧に鞣す「本ヌメ革」として加工しました。自然な肌触りを実現しています。
動物の首への負担を軽減するため一枚革を丸め、革の縁が直接当たらないようにする「丸首輪」の加工技術を用いています。
体毛への当たりが柔らかく、擦れにくい手法ですが、近年では加工に手間と時間がかかるためこの技術を持った職人が少なくなっています。
また、3.6㎜という厚さを持つ革を使用しているため、丈夫でしっかりとした質感に仕上がっています。加えて縫製に使われている糸は細目の糸を使用し、体毛の巻き込みが起こりにくいように細部にもこだわって作られています。
革の切り口の部分(コバ)の仕上げ加工は革製品にとって、非常に重要です。
Good Collarでは、美しく丈夫に仕上げるだけではなく、磨き剤に天然の布海苔を使用しています。
板状の海苔をお湯で溶かして液体にし、何回も塗り込んで磨いていくことでハリのある質感に仕上げています。
動物の体のために、天然素材を用いて染めたい。
そこで思い至ったのが、古来より用いられてきた草木の染料成分を、科学的に抽出するボタニカル・ダイを革に応用することでした。
伝統と先端のハイブリッドカラーにより、現代に求められる鮮やかな天然色を実現しました。「茜(あかね)」「栗(くり)」「檜(ひのき)」「柳(やなぎ)」「オリーブ」の5色からお選び頂けます。
山陽レザーと同じ姫路で馬油やオリーブオイル、蜜蝋などから作られたお手入れ専用クリームを同梱しています。
GOOD COLLARが届いたら、まず同梱クリームを塗ってください。
ご使用頂きながら、お手入れすることで艶が出てより深みのある表情(経年変化)を見せてくれます。
動物とともに愛着を深めていく体験をお楽しみください。
ご使用頂く中で、金具が壊れてしまうことがあるかもしれません。Good Collarを長く使って頂きたいという思いから金具の交換サービスも行わせていただきます。
ご使用中に破損した場合には、弊社(お問い合わせページ)までご連絡ください。
※正しいご使用方法にて破損した場合に限らせていただきます。ご了承ください。
いかがでしょうか。
この商品は、ジャパンレザーガイド「新生活応援ギフト」でも紹介して頂いており、みなさんの大切なパートナー(動物)へのプレゼントとしてお考え頂けましたらと思います。特に“首輪擦れ”や“皮膚や体毛が弱い”等でお悩みの方には、使って頂きたい一品です。
ご興味を持たれた方は、ぜひこちらの特設サイト(Whose Leather)をご覧ください。
またこちらのオンライン・ストアー サイトからご購入いただけます。
では、また次回に。
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