山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
革の世界
こんにちは。
7年ぶりの強烈な寒波が到来、北日本や日本海側の皆様におかれましては、大変な大雪になっている所も在るとお聞きしています。体調の管理と自然災害にご留意いただけましたらと思っております。
さて本日は、革の保温性についてお話ししていきたいと思います。
先日、お取引先の方との会話の中で、「革って暖かいですよね」という言葉を聞きました。私自身、あまり気にしていなかったのですが、確かに寒い季節になるとレザージャケットやレザーコートを着用しています。またバイクに乗られる方であれば、革のライダースジャケットを着られる機会が多くなっているのではと思います。また手袋に革というのは定番の素材ですね。これは何故なのでしょうか?
実は革には保温性があるからなのです。
革(本革)の裏側を見ていただくと毛羽だった面になっています。つまり革はコラーゲン(タンパク質)の繊維でできた「網様層」があります。この層の中の繊維と繊維の間に空気が入り込む事で、熱が外に逃げにくく暖かくなるという効果をもたらしてくれています。
ちなみにある程度、密度が荒い革の方が保温性は高く、例えば羊革(シープスキン)などは、他の革よりも密度が荒く保温性が高いと言われています。
確かに、衣類用(革ジャンやレザーコートなど)や手袋に使われている革は羊の革が多いですね。
加えて風を通しにくいという性質があるのも寒さ対策に向いている点です。布や毛糸のような織物、編み物は革に比べて空気を通しにくいので、風がすり抜けて体感温度が下がるということは比較的少ないのではないでしょうか。
とはいえ全く空気を通さないということはなく、革の表面には人間の目では見えない穴が開いています。これにより透湿性も備わっている為、余りにも内部の湿気が高くなりすぎると(外部との湿度の差が大きくなると)、湿気を逃してくれます。※この点は以前に「革は呼吸する」とお話ししたことがありましたね。
このように冬の防寒具としても革という素材は優れていると言えます。
春の陽気は、もう少し先ですので、今のうちにレザーファッションを楽しまれるのもよろしいかと思います。
本日はここまで。
また次回に。
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