山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
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こんにちは。山陽の読み物をお読みいただきましてありがとうございます。
前回のシリーズ「社長に聞く Vol.2 ~~タンナーの環境への取り組み①」はいかがでしたでしょうか。
今回は、その続きです。山陽が作っている革(レザー)を環境保全という点から山陽の社長、戸田に聞いていきます。お楽しみください。
私たち、山陽は、前回お伝えしましたような人体や環境に影響のある物質の低減を進めると同時に、先人が培ってきた自然由来の鞣し方法にも注目してきました。
現在作られている革の8~9割がクロム鞣しという事はこれまでもお話ししてきたのですが、クロム鞣しが開発されるずっと以前からあった「タンニン」による鞣しも私たちが大切にしている技術です。山陽はタンニン鞣しの中でも、フル植物タンニン鞣しという天然の植物タンニンによる鞣しを行っています。こちらは「ミモザ」という植物(木)に含まれているタンニンを水に溶かし、タンニンの成分で鞣しを行っています。天然由来の成分であるため、廃棄時にも有害な物質が発生することなく、エコな革として再注目されているものです。
もう一つ、私たちが環境に配慮している鞣し方法があります。それが白革です。
こちらも山陽の特徴の一つです。これまで「姫路白鞣し革へのオマージュ(尊敬・敬意)から生まれた革」「淡い色も表現できる繊細な革」としての側面について、こちらの読み物でも紹介されてきました。今回は、もう一つの側面をご紹介したいと思います。
それが「メタルフリーな革」「省ホルマリンな革」という点です。人体に有害とされる重金属(鉛、カドミウム、水銀など)は使用していません。また白革は人体に影響があるホルマリンによる鞣しは行っていません。生産工程で使用される材料に微量のホルマリン成分は含まれていますが、人体に影響が無い基準に抑えています。具体的には、日本エコレザー基準の中でも最も厳しい「エキストラ」(乳幼児用)で定められている基準を下回っています。
私たちは、新たな革を開発するにあたって「美しさ」や「利便性」だけでなく、「いかに安全な革を作るか」ということも常に重視しています。安全かつ美しい白さを持った革を作る。そして出来上がったのが、山陽の「白革」です。
まだまだ認知度は十分ではなくご存じない方も多いと思いますが、広めていきたいと思っています。
いかがでしたでしょうか。
次回は、「社長に聞く Vol.2 ~~タンナーの環境への取り組み③」をお届けする予定です。
ぜひこちらもご覧ください。
では、また次回に。
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