山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
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山陽の読み物(NOTE)をお読みいただきましてありがとうございます。
今回から4回にかけて、シリーズ「社長に聞く」のVol.5をお送りします。
今回のテーマは、「LWG(レザーワーキンググループ)」です。
これまでの「社長に聞く」の中でも何度かLWGについて触れる部分はありましたが、直接その内容について聞いていきます。お楽しみください。
レザー業界、皮革産業に触れることが少ない方からするとあまり聞きなれない言葉かもしれませんね。LWGとは、Leather Working Group(レザー・ワーキング・グループ)の略で、イギリスのノーザンプトンに本部を置き、レザーに対する品質や安全性、環境問題等の啓蒙活動を行うために2005年に設立されました。
非営利の国際団体で、レザーに関するブランド、革製品製造販売会社、タンナー(製革業者)、皮革関連企業(貿易業者・商社、委託加工業者、皮革下請け業者)などで構成されています。
大きくは、「認定サプライヤー」と「LWGメンバーシップ」に分かれています。
LWGメンバーシップは、ブランドや小売店、革製品製造販売会社や協会・団体が加盟しています。皆さまに身近なところでナイキ、アディダス、プーマといったスポーツブランド、ラルフローレン、バーバーリーといったアパレルブランドもこのLWGメンバーシップとして名を連ねており、2023年8月現在で、489社(ブランドや団体も含む)と多くの協力を得ています。
またLWGの主な活動の一つに、独自の環境監査基準に照らして、世界中の皮革関連メーカーの環境コンプライアンスとパフォーマンス能力を評価し、クリアした企業には、認証を行うというものがあります。
これは、LWG(Leather Working Group)環境認証と呼ばれており、この認証を受けている企業が「認定サプライヤー」となります。
タンナー(皮革製造会社)、皮革下請け業者、貿易業者・商社、委託加工業者の4業種について行われます。
また私たちと同じタンナーは、2023年9月現在、1159社が、LWG環境認証を取得しています。
認証に合格するための環境基準は、大きく以下の通りです。
監査基準 | |
---|---|
1 | 環境への配慮 |
2 | 製造工程における安全性(使用禁止物質を使わない) |
3 | 工場内の安全な設備(適切な排水処理) |
4 | 原料から最終工程までのトレーサビリティ実施 など |
年々、認証を受ける企業は増えており、環境に配慮した革を作る企業の一つの基準となってきています。
いえ、革に与えられる認証ではありません。
LWG環境認証は、各企業に与えられる認証です。
私たちタンナーでは、革を生産している工場に対して認証されています。つまり、LWGに対応した革というのは、LWG環境認証を受けている工場で作られた革です。
はい。今年2023年3月に認証を受けました。国内のタンナーでは、2社目となります。
LWG環境認証には、ゴールド・シルバー・ブロンズ・合格という4段階が設けられています。
当社は、合格の認証です。まずは、スタートラインに立った気持ちです。
次の認証では、さらに上の段階に進めるように切磋琢磨していきます。
続きは次回にお話ししましょう。
次は、次世代を担う方々に向けたLWG環境認証の意義について考えてみたいと思います。
では、また次回に。
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