株式会社山陽

 

NOTE

RoHS指令ってなに? ~安全・安心な物づくりのために~

山陽の読み物(NOTE)をご覧いただきましてありがとうございます。
今日のテーマは、「RoHS指令(ローズ指令)」です。皆さんも耳にされたことがあるかもしれません。
私たち革づくりを行う企業にとっても重要な規則ですのでご紹介したいと思います。

まず、RoHS(ローズ)という言葉ですが、「Restriction of the use of certain Hazardous Substances in electrical and electronic equipment」を略した用語です。
Restriction of the use of certain は 『使用制限』、Hazardous Substances は 『有害な物質』、In elextrical and electronic equipment は 『電気・電子機器の中の』という事を指します。つまり、「電気・電子機器における特定有害物質の使用制限」という意味です。

その言葉にもあるように電気・電子機器に関しての法律としてEUで2003年2月13日に告示され、2006年7月1日から施行されました。その後、大幅な変更が加えられた改正版であるRoHS2指令が2011年6月1日に告示、2013年1月3日から施行され、現在につながっています。

RoHS指令(正確にはRoHS2指令)で規制対象となっているのは、以下の10物質です。

カドミウム Cd 0.01wt%
Pb 0.1wt%
水銀 Hg 0.1wt%
6価クロム Cr+6 0.1wt%
ポリ臭化ビフェニル PBB 0.1wt%
ポリ臭化ジフェニルエーテル PBDE 0.1wt%
フタル酸ジエチルへキシル DEHP 0.1wt%
フタル酸ジプチル DBP 0.1wt%

※ wt%とは
「wt%」は重量パーセントと言われています。
「対象となる規制物質の重量 / 機械的に分離できる部品の最小単位」で割ったときの数値で、「均質材料当たりの濃度」という事になります。装置全体や電子部品単位でなく、もっと小さい電子部品での外皮、ピンやピンの半田メッキなどに分割された単位で測定されます。

皆さまも、鉛を使わない製品(鉛フリー)のパッケージなどに「RoHS」という言葉や「EC」マークを目にされたのではないでしょうか。

それでは、なぜ私たちの革づくりにも重要なのでしょうか。

まずは、「6価クロム」です。
前回の読み物(NOTE)「クロムについて ~3価クロムと6価クロムの違いについて知ろう~」でもご紹介したのですが、革づくりには「クロム」という鞣し剤が必要となっています。ただし、そのクロムは人体に無害な3価クロムです。しかし3価クロムも特殊な環境下では6価クロムに変化する可能性はあり、注意は必要です。
(クロムについて、詳しくはこちらをご覧ください。)

それ以外では、ずっと以前は顔料の成分として使われていた「鉛」などがあります。(現在は、鉛は全く使わないものに移行しています。)

このように一見すると革づくりとは無縁のように思われる決まり事や規制も安心・安全な革づくりの為に私たちは注意深く遵守しています。

それでは、本日はここまで

また次回に。


<参考サイト>
特定有害物質使用制限指令(Wikipedia)

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