山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
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シリーズ『山陽レザー』では、山陽の革を毎回1つ取り上げて、その特徴や詳細な内容をご紹介します。
山陽が2022年に打ち出した新しいサステナブル・レザーのシリーズ『PhiX.Leather』の記念すべき第1弾ラインナップです。
傷や痛みが目立つ、いわゆる低等級の素材革(クラスト)を使用しました。通常、低等級の場合は、顔料等で表面を覆うという加工することが多いのですが、逆転の発想に立ち、「隠す」のではなく『見せる』ことで、天然皮革の最大の特徴である『唯一無二の素材である事』を感じて頂ける革として仕上げました。
革の表面(銀面)をサンドペーパーで擦り、その上で、オイル・ワックスを多く含侵させています。特にワックスは2回塗布し、ヘビーワックスタイプとして仕上げました。
そのため、折り曲げ部分やシワになった部分は内部のワックスが移動して白くなる「プルアップ」という現象が現れます。これにより革製品となった際に、立体感やシワ感が強調されることで、アンティーク感も感じられます。
また何よりも、レザーが個性を持つものという事を感じられるとともに「全ての革を余すことなく活かす」という革が持つ魅力と課題をシンボリックに表現したレザーと言えます。
デザイナーや個性的な製品づくりに取り組まれている方に、ご注目頂いています。
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