山陽Letter
“本物” について考えてみる ~本革と言われるのはなぜ?
山陽Letter
シリーズ『山陽レザー』では、山陽の革を毎回1つ取り上げて、その特徴や詳細な内容をご紹介します。
今回は、環境に優しい革の第2弾、植物性ウレタンコーティング革の「シェブラン」です。
今回の「シェブラン」も、揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)や石油由来の原料を削減することを目的とした環境配慮型のレザーです。
「ウレタン」という言葉は皆さまもお聞きなられたことがあるかと思いますが、その点からお話を進めていきましょう。
ウレタンは、クッション、断熱材、塗料、接着剤、合成皮革(人工皮革)、弾性繊維などといった幅広い用途に使われています。
このウレタンですが、分類としてはプラスチックと総称されるものの一つで、「ポリウレタン」の通称なのだそうです。つまり、ポリウレタンもウレタンも指すもの同じという事ですね。
その特徴は、伸縮性に優れていて、強度が強く、硬さを変えることで様々なバリエーションを作ることが出来るのだそうです。
つまり、スポンジのようなものから目の詰まった断熱材のようなもの、そして革や繊維素材などをコーティングするものまで展開できます。
その原料は、発泡剤・難燃剤・水などと、石油(原油)から作られるポリオールやイソシアネートです。これらを混ぜて膨らませる(ウレタン結合を発生させる)ことでウレタンになります。
非常に利便性が高く、現在私たちの生活になくてはならないものとなっているものですが、原料や製造過程においてのCO2発生や化石資源への依存、臭いなどの課題もありました。
そこで多方面にて植物由来素材が開発されています。(合成皮革(人工皮革)においても、新素材が開発されています。)
私たちが作る天然皮革においても、柔軟性や耐久性を付加する為にコーティング剤としてウレタンを使用しています。
この度、これらの課題を解消するべく開発されたのが、このシェブランです。
植物由来ではあるのですが、これまでのウレタンコーティングと、強度的な大きな差はありません。従来のものと同じ感覚で使え、環境配慮にもなるという一石二鳥のような素材です。
ウレタンコーティングを施す革は、表面の装飾の自由度が高めることが出来るという利点があります。
こちらの革は、アンティーク柄に仕上げました。
パール塗装とクロコダイル柄やクレーター柄のエンボス加工(型押し加工)を併用した仕上げです。このような個性的な表情にすることもできます。
それら以外にもシボ柄をのエンボス加工を行うと下の写真のような仕上がりになります。
以上は、ほんの一例です。
皆さまの製品・作品に合ったデザイン、装飾を行う事ができ、かつ環境負荷軽減にもつながります。
ぜひ、皆さまの製品・作品作りにもぜひご活用頂ければと思います。
ご興味のある方は「お問合せフォーム」からご連絡ください。ご相談からでも結構です。お待ちしています。
CONTACT
革の製造をご依頼の方はこちらから。
その他、レザーにまつわる、さまざまな
お問い合わせを受け付けております。
メールでのお問い合わせ