山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
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当社では、革製品の作り手の方に直接お会いしたり革に触れて頂ける機会として、当社主催での革の展示会を開催したり、タンナー(製革業者)合同での展示会に参加するという取り組みを行っています。
今回は先日行われました「山陽レザー展示会in豊岡」のご紹介をします。
2022年2月16日と17日に兵庫県豊岡市にある「じばさん TAJIMA」の第1交流センターにて開催いたしました。
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、豊岡は日本でも有数の「カバン」の産地です。
豊岡の鞄づくりの歴史は1000年以上といわれており、近年では「豊岡鞄」のブランド名で知られるようになりました。(余談ですが、私自身も豊岡鞄を所有しており気に入っています。ちなみに2015年のフジテレビドラマ『デート~恋とはどんなものかしら~』で主演女優の杏さん〔役名:藪下依子〕も同じブランドの鞄を使っていてびっくりしました)
このイベントは、5年前から開催しており、今回で8回目となります。
当日、お越しいただきました皆様には心より感謝しております。ありがとうございました。
今年は、大雪警報が出される悪天候、また新型コロナウイルス感染対策をとった中での開催となり、来場者の方にはご不便をおかけしましたが、多数の方にお越しいただけました。
ご来場いただいた方の中には、SNSの情報をみて頂いて初めてお越し頂いた方々もいらっしゃいまいた。
今回は、「環境に優しい革」をテーマに約50種類の革を展示しました。
主な革をご紹介します。
当社では、ピット槽でなめした植物タンニンなめし革(本ヌメ革)を生産できる日本でも数少ないタンナーです。(植物タンニンなめしについては、こちらをご覧ください)
今回は、ベーシックに仕上げた革の他にWAX仕上革(マットタイプ・艶出タイプ・クラッシュタイプ)、オイル仕上革などを展示しました。
2000年頃からフッ素系加工剤が地球環境や人体に影響を与える懸念取り沙汰されるようになり、各製造分野でフッ素を使わない「フッ素フリー」に取り組むようになりました。当社でも、この動きを踏まえて「フッ素フリー革」を開発・生産しています。
今回は、ソフトシボタイプのフッ素フリー革を展示しました。
当社では、独自の製法で「白なめし革」を生産しています。環境に配慮した特殊ななめし剤を用いた革で、耐熱性が高く柔軟な革に仕上がります。詳しくはこちらをご覧ください。
今回は、ステア(成牛の革)とキップ(生後6ヶ月~2年の若い牛の革)※を展示しました。
※ 各牛革の飼育期間による分類については、レザーソムリエ公式テキスト(日本革類卸売事業協同組合 発行)に準じて記載しています。
当社では、革本来の特性に、使用用途に応じた「機能性」を付加した革を生産しています。
今回は、「防水革」「難燃革・難燃耐火革」「抗菌革」を展示しました。
革の仕上げ方法としても「スムースタイプ」「シボタイプ」「型押タイプ」「ヌバック」など様々なバリエーションを取り揃えました。
ご来場いただきました方々にはそれぞれの革の良さを直に感じて頂きました。例えば、今回は防水革の中でもオイルを加えたりグローブ調に作った革に注目を頂きました。こちらの革は、銀付き革(銀面と呼ばれる表面の風合いを生かした革で、ペーパーがけや顔料などを塗布していない革)なのですが、起毛革のようなしっとりとした触感が感じられる革です。
触感というのは、写真だけではお伝えできないものですので、今回の展示会を機会に知って頂くことが出来た事は大変うれしい事でした。
当社では、今後も展示会の開催や参加などを行っていきますので、今回はご参加できなかったという方にも、次回お会いできましたらうれしいです。
また、当社の革にご興味のある方は、お問合せフォームからぜひご連絡ください。
「こんな色や材質の革があるのか」や「革小物を作るのに向いている革を探しているのだけど」などご相談からでも問題ありません。まずはご一報をお待ちしています。
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