株式会社山陽

 

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タンニンなめしとクロムなめしの見分け方

工場見学時や展示会などで、「タンニンなめしとクロムなめしを見分けるにはどうすれば良いのですか?」という質問を多くお受けします。
革について知っていくと、自分の使っている革の鞣し方法やこれから買おうとしている革が「タンニンなめし」なのか「クロムなめし」なのかは気になるところだと思います。

実際のところ革は様々な仕上げ方法があり、一見だけではなめし方法が特定できない革も存在します。
今回はタンナーとしての視点からなめし方法の見分け方をご説明します。

1.典型的な「タンニンなめし革」「クロムなめし革」を知ろう

まずは一目でわかる代表的な「タンニンなめし」「クロムなめし」を見分けてみましょう。

タンニンなめし

ベージュ色で堅く剛性が保たれている。(板状に使える)
時間が経つと飴色に変化する。

クロムなめし

柔らかくてふわふわした触感、全体的に薄目で使われている。

2.特徴的な使用方法・加工方法から知ろう

「タンニンなめし革」、「クロムなめし革」でしか、『しない』・『やらない』技法から見分けてみましょう。

タンニンなめし革

  1. カービング
    革に圧力をかけて濃いブラウン色の部分を作り字や絵を描いていく「カービング」はタンニンならではの技法です。カービングで濃いブラウンになるのは、革に含まれるタンニンが表面に浮き出てきているためです。
  2. 縁(コバ)が磨かれている
    革製品の縁(コバ)が磨かれてピカッと光っている革もタンニンの特徴です。
  3. 金属と触れる部分が変色
    タンニンなめしは金属と触れると徐々に変色する(タンニンが浮き出てくる)という特徴があります。加工方法ではありませんが見分ける方法の一つです。

クロムなめし革

  1. ガラスレザー
    一般的にガラスレザーに使われる革はクロムなめし革です。タンニンなめしは表面の経年変化を楽しめる加工が好んで使われ、表面をバフ加工・&顔料で覆うガラスレザーはクロムなめし革が使われます。
  2. スエード・ヌバック
    ガラスレザーと同様に表面をバフ加工(紙やすりで削り起毛させる)はクロムレザーの特徴です。
  3. 特殊加工
    特殊な防水加工(Gore-Tex対応革)やエナメル革など特殊な加工を施された革はクロムレザーです。

 

ご参考になりましたでしょうか。

本日はここまで。

また次回に。

 

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