山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
革製品について
こんにちは。
12月も半ばを過ぎ、寒さととも「乾燥」も気になる季節となってきました。
以前に革製品のお手入れについてお話をしたのですが、改めて「冬のお手入れ」についてご紹介したいと思いました。
革製品の大敵として「カビ」がありますが、実は「乾燥」も革製品にとっては要注意事項なのです。
人間の肌も冬は寒さと乾燥により表面がカサカサになってきますよね。革も同じようにこの時期、表面が乾燥してきます。お持ちの革製品、とくに普段は使わずに大切にしまっているものは、今一度チェックをお勧めします。
革製品の表面を触ってみてカサついていると感じたら、革が乾燥している証拠です。
そのまま放置してしまうと「ひび割れ」になる可能性があります。革はひび割れてしまうと修復することが、とても困難です。
革の表面をチェックして、乾燥を感じたら潤いを与える「クリーム」や「オイル」で革に栄養を与えてあげる必要があります。しかし、焦ってはいけません。
①すぐに塗るのではなく、乾拭きやブラッシングで表面の汚れを取ってあげましょう。表面の汚れを取らないまま、オイルやクリームを塗ってしまうと汚れまで革に浸透してしまう可能性があります。
②柔らかな布にクリームまたはオイルを取り、革表面に塗っていきます。その際に局所的に多くつけすぎるとシミになる可能性がありますので、薄く塗り広げるようにしましょう。もちろん初めて使うクリームの場合は、目立たない場所でテストをしてからという事も行ってください。
また乾燥が進んでいる場合は、個人的には出来るだけ浸透しやすいクリームをお勧めします。
以前にご紹介しました「乳化性クリーム」や「デリケートクリーム」がこれにあたります。とくにデリケートクリームは水分が多く浸透しやすいという性質があります。革の質にもよりますが、油分が少ないためシミにもなりにくいというメリットもあります。
乳化性クリーム | デリケートクリーム |
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一度ひび割れになってしまった場合は、元に戻すのは非常に困難です。しかし上記の方法でクリームやオイルで革に潤いを与えて、柔らかさを取り戻すことで目立たなくなりますし、それ以上のひび割れの進行を防ぐことができます。ただし、一度に多くを塗りこもうとせずに、一度塗ったら3日間ほど時間をあけて複数回ケアしてあげるようにしましょう。
年末が近づいてくる中、大掃除をされている方や計画されている方もいらっしゃるかと思います。皆様のお家にある革製品にも適切なケアを施して頂ければと思います。
それでは、本日はここまで。
また次回に。
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