山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
革の世界
こんにちは。
山陽の読み物をご覧頂きありがとうございます。
今回は、以前にご紹介しました「アドバンレザー ~色変わりの革~」の続編をお送りいたします。
(まだ、お読みになられていない方はこちら「アドバンレザー ~色変わりの革~」からご覧ください。)
アドバンレザーは、ベースとなる色から部分的に別の色が浮き出ているような美しいグラデーションを作ることが出来る革です。
色を変える部分をフェルトバフで擦る事で内装の色が表に出てきます。
前回では、下のような革をご紹介しました。これを製品になると、写真の靴のようになります。
一般的に濃い色を外層に、薄い色を内層にして仕上げることが多いです。
しかし、この順番を反対にする「逆アドバン・レザー」というものがあります。
第106回 東京レザーフェアに出展した「フロンテ」という革ですが、下の写真のように、外側にブルーやベージュ、ブラウンなどの色を塗装し、内側に黒色を塗装しています。
そこで、フェルトバフで擦る事で黒色が浮き出てくるという効果が得られます。
同じくレザーフェアに出品した「トリコロール」という革では 黒-オレンジ-金 といったような3層になっています。
3層にすることでフェルトバフで擦りとる深さによって色を変えられるという効果が得られます。
このように、とても不思議な色合いをもつ革になります。
前回でも、アドバンレザーは、「色変わりの革」と形容したのですが、このような凝ったアドバンレザーでは、まさに色の変化を楽しめると思います。
ただフェルトバフで革の色面を磨きだすには、訓練とセンスが必要となるかと思います。しかし、研ぎ出しを行った先には、他の方法では表現できないデザインとなるのではないでしょうか。
アドバンレザーは奥が深い革です。
さまざまな革製品で活用頂くことで再評価に繋がればと思っています。
本日は、ここまで。
また次回に。
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