株式会社山陽

 

NOTE

スコッチガード対応レザー

9月に入って台風の報道も多く聞かれるようになってきました。
台風や豪雨で被害に遭われた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。一日も早く安心した生活に戻りますことをお祈り申し上げます。

革づくりを行っている私たちにとって、雨は多くの面で大敵となってしまいます。
まず私たちが作っている「革」は、雨に弱く水滴が付くことでシミや劣化の原因となってしまいます。そのため生産中や出荷時も細心の注意を図るとともに、革製品となって皆様のお手元に届いてからも問題なく使って頂けているのだろうかと気にかかってしまいます。
そのような思いから、当社ではいくつかの雨に強い「防水革」を開発・対応してきました。
これまでも「ゴアテックス対応レザー」をご紹介しました。

今回は、「スコッチガード対応レザー」をご紹介します。
「スコッチガード」というと、スリーエム社から発売されている防水スプレーとしてご存知の方が多いのではと思います。とても強力で優れた防水性(厳密には撥水性)を持った商品です。
山陽では防水性・撥水性を持つスコッチガード対応レザーを生産しています。
スコッチガード対応レザーは、非常に強い撥水性を持っている特殊防水革です。
染色工程において専用の薬剤を付加し、水を弾く性質を与えるとともに、仕上げ工程でも革の表面(銀面)に薬剤を塗装することで高い機能性を実現しています。つまり革の内部および外装の両方で撥水性を持たせています。

しかし内部と外装の両方に機能性を持たせることは、革にとって負荷が高い加工となります。
内部で機能性を持たせる薬剤を浸透させている分、塗装時の密着度を十分に考慮して作業を行わなければ、剥離を起こしてしまう可能性があるのです。そのためスコッチガード対応レザーの仕上げ時には、熟練した技術員の監修のもと作業は行われていきます。
また出荷前には、表面アルコール撥水試験など多くの試験で基準値をクリアしている事をチェックし、合格したものを革製品メーカー様に出荷しています。

スコッチガード対応レザーの多くは靴に使用して頂いています。

これからの季節、雨の中を歩かれる事もあると思います。
スコッチガード対応レザーを使った靴を選択されるのもよろしいかと思います。

本日はここまで。
また次回に。

 

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