山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
革の世界
山陽の読み物(NOTE)をご覧いただき、ありがとうございます。
今回は、ちょっと珍しい革、ラクダの革についてお話ししてみようと思います。
以前に「レザーはどんな動物の革?」という読み物(NOTE)記事で、革として使われる動物の種類をご紹介しました。
※まだご覧になっていない方は、こちら(「レザーはどんな動物の革?(1)」「レザーはどんな動物の革?(2)」)からご覧ください。
その記事のなかでも、「基本的にどんな動物(脊椎動物)の皮も「革」にすることは可能です」と書かせていただき、14種類の動物をご紹介いたしました。
今回は、その説明にも入っていなかった動物、『ラクダ』についてご紹介しようと思います。
※厳密には14種類の動物には入っていませんでしたが、「番外編」というところで、名前だけ紹介していました。
ラクダの原皮から作られた革は、下の写真のような風合いの革です。
その特徴は、肌目のワイルドさでしょう! 牛革などと比べて毛穴や凹凸が目を惹く革です。それと同時に傷や擦り、虫食い痕も目立ちます。というのは、ラクダが生育する環境によるのですが、暑い地域の為に虫が多く、肌も荒れやすい傾向があるようです。これも天然皮革の証、ラクダ革の味であるとご理解いただけると幸いです。
他方、革そのものの強度は高いと言われています。住んでいる地域(砂漠地帯など)は寒暖差が大きく、そのため皮膚部分の繊維質が密になっているようです。
実際の革を見てみても、表面の傷や痛みなどがありますが、他の革には無いような『味』があるように感じます。
革の厚みは牛革ほど厚くないのですが、強く、弾力性がある革になっています。個人的には、ワイルドな感じの革製品にはとても合うような気がしました。
さて、ラクダの革ですが、どのように原皮が供給されるのかを調べたところ、牛などと同様に食肉の副産物でした。
私たち日本人から見ると馴染みは無いのですが、アフリカの北中部~中近東~中央アジアにかけて、ラクダのお肉を食する文化があります。特にモーリタニア、ソマリア、アラブ首長国連邦、西サハラ、モンゴル、サウジアラビアなどの国々の消費量が多いとしている資料もあります。牛や豚、鳥の肉に比べると全体量としては少ないのかもしれませんが、各国の文化として食されているのですね。ちなみにラクダの肉は高たんぱく・低脂肪で健康志向の方に人気が高いそうです。
山陽でもごく稀ですが、ラクダの革を生産する事がございますが、すべて食肉の副産物でございます。
世界は広く、私たち日本人とは違った文化や生活があり、そこにはその土地なりの皮革を作る文化があるという事はとても興味深い事だと、今回のラクダ革の読み物を執筆するにあたって改めて感じました。
現在、山陽では数は限られていますが、ラクダの革を山陽のECサイト「SANYO LEATHER STORE」で販売しています。
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山陽も扱う事が少ない希少性がある素材です。
ご興味のある方はぜひ、ご覧ください。
では、本日はここまで
また次回に。
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