山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
山陽Letter
こんにちは。
今回は、先週7月14日(木)・15日(金)に兵庫県豊岡市にある「じばさん TAJIMA」の第3交流センターで開催しました山陽レザー展示会 in 豊岡の様子をレポートします。
当社では、革製品を作られている企業や作家の方、個人でもレザークラフトを楽しまれたり、革の事を知ってみたいという方が直接、山陽の革に触れて頂ける機会として年に数回、展示会の開催やイベント・即売会に参加しています。
豊岡市は、日本有数のかばんの生産地であり、「豊岡鞄」のブランドで知られています。(前回は2月16日・17日に開催しており、その模様はこちらをご覧ください。)
当初、2日間の天気予報は雨マークで、前回と引き続き天候に恵まれないのか・・・と残念な気持ちも抱えながら、姫路から豊岡に向かっていました。
開始直前の14日の12時~13時の間は、「警報級!?」と感じるような土砂降りで、本当に心配しましたが、13時になると雨は止み、幸先のよいスタートを切れました。
13時のスタートに合わせてきてくださった方もいらっしゃって感激です!
その後も大きく天候が崩れることは無く、無事に1日目を終了し、13~17時の間に多くの方にご来場いただけました。
今回は、「鞄の町 豊岡」の皆さんに向けて鞄や革小物に向いている革、特に柔らかくしなやかな革を中心に展示しました。
また新作の革を数多く出展しました。ゴムのような手触りの革、新しい下地剤を使った光沢感がある革、通常は堅い本ヌメ革(ピット槽で作ったフル植物タンニン革)を柔らかく仕上げた革、そして通常であれば市場に出回る事が難しい等級の低い革に技術の手を加えて作ったサステナブルな革です。
加えて今回は、第103回 東京レザーフェア(5月26・27日 開催)にて好評いただきました革の平面展示もご覧いただきました。(東京レザーフェアの模様は、こちらをご覧ください。)
2日目は、9時~16時の開催でした。雨の予報に反して時折り陽も差し込み天候にも恵まれ、本当にたくさんの来場者の方に足を運んで頂きました。
豊岡で革製品を作られている企業様、作家様、革製品を販売されている店舗の方、豊岡の町の活性化に尽力されている方々、革製品づくりを学ぶ学生さんから革が好きな一般の方まで。
革が作り方によって様々な色・触感になることを知って驚かれたり、革がサステナブルな素材であることを再認識して頂いたり、また当社の革に共感を持っていただいたりなど、それぞれに当社の革に触れて頂きました。
それでは、今回展示しました革の一例をご紹介します。
当社がある兵庫県姫路市にて古より作られてきた「姫路白鞣し革」。その白鞣し革をオマージュしながら、山陽独自の現代の技術で作った「白革」です。そのベースは純白ですので、お好みの色への展開が可能です。とくにクロム革では不得意な淡い黄色や淡いオレンジなどの暖色系もきれいに発色します。
表面にウレタン加工を施したゴムタッチガラス革です。表面の手触りがよく、傷がつきにくいという点で扱いやすいレザーの一つです。ですので、革の扱いに慣れていないレザー初心者向けの革製品に使って頂きやすい素材です。また環境に配慮し、大気中で気体となる有機化合物(VOC)の使用を削減しています。
一般的にスムース革に施すエンボス加工(型押し)を起毛革で行ってみたら従来とは違った面白い革ができるのでは?という発想から生まれた革です。革の銀面をペーパー掛けしたヌバック革にウェーブ型のエンボス加工を行いました。[ヌバック]×[エンボス]はアリです。お好みの型のエンボスで使って頂きたい一品です。
鞄や袋物に使って頂きたいスーパーソフトな革を、新たに開発しました。
山陽史上最もソフトな革です。しかし革が薄くしたソフト感ではなく、しっかりとした厚みをもたせた「ふっくら感」があるソフトレザーです。アコースは、表面にセミアニリン仕上げ(染料・顔料のハイブリッド)を施し、その上で色止め加工も施しました。
今後も、豊岡での展示会は続けていきます。次回は、2023年の2~3月になる予定です。
今回は参加できなかったという方も、ぜひ次回お待ちしています。
また別のイベントでも皆様にお会いできればと思います。
それでは、本日はここまで。
また次回に。
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