山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
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こんにちは。
当社では、本ヌメ革(ピット槽による植物タンニンなめし革)を製造しており、革製品を作られている企業様から、レザー製品の作家様、個人でレザークラフトを楽しんでいらっしゃる方まで幅広く使って頂いている人気のレザーです。
(ヌメ革、タンニンなめし革については、これまでの記事でご紹介しています。まだ読まれていない方は、よろしければこちらをご覧ください。「タンニンなめしとは(1)・(2)」「今さら聞けない「ヌメ革」って何?」)
当社では「MAKER’S LEATHER <つくる人の革を、つくる>」をスローガンに、革によるものづくりを全面的にサポートするレザー・カンパニーであるという原点を改めて着目し、本ヌメ革を「革のものづくり」をする皆さんにわかりやすく提供しようという取り組みを2016年から立ち上げました。それが「100BASIC」プロジェクトです。
100BASICでは、「素材(BASED LEATHER)」と「仕上げ(FINISHIED)」を10種類に分類し、それぞれの素材と仕上げ方法で製作した100種類の革を系統的に分類・提示しました。
縦軸には、「1.素上げ」「2.コガシ」「3.水性マット」「4.オイル」「5.水性艶あり」「6.ヘビーオイルプルアップ」「7.PMアンチック素上げ」「8.PMアンチック艶あり」「9.WAX」「10.ホワイトWAXブライドル」の10種類を上げました。
横軸には、「A.銀つきスムース」「B.銀すりスムース」「C.銀つきシボあり」「D.銀すりシボあり」「E.銀つき洗い」「F.銀すり洗い」「G.銀つき型押し」「H.銀すり型押し」「I.銀つきベロア」「J.銀つきシュリンク」の10種類を上げました。
その結果、100種類の基準(BASIC)となる革が並びました。まるで創業100年を超える当社の歴史を表しているようにも感じます。
100BASICにより千差万別であるヌメ革の“種類”に一定の基準が生まれました。
例えると、本来境目がないボーダーレスな自然界の音に、ドレミファソラシドといった音階を定義することにより、音楽がより身近に楽しめるようになったような感覚に近いものを私は感じます。
また、この100BASICの番号を指定して革のご注文も頂けますし、これらをベースに皆様のリクエストに応じてオリジナルの加工を開発することもできます。
100BASICの内容は、当社の以下のサイトからご覧いただけます。
それぞれの革を選び、拡大写真で表示・革の特性(説明)をご覧ください。
100BASICは、その取り組みが評価され、2017年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。
□ 名称:100 BASIC / 100 BASIC BOOK □ 概要:革を「素材」×「仕上げ」で選べる仕組み。 □ グッドデザイン賞審査委員による評価コメント: ひと目見てその機能性が伝わり、クリエイティビティを刺戟するウェブサイトのデザイン。 |
これからも革の良さを発信する取り組みも続けていきたいと思います。
それでは、本日はここまで。
また次回に。
100BASICの革にご興味を持っていただきました方は、お問合せページからご連絡ください。ご相談からでも問題ありません。お待ちしています。
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