山陽Letter
【山陽レザー】#006 アーマー(グローブひも用革) ~「切れない革」を目指して
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こんにちは。
山陽WEBサイトのブログをご覧いただきましてありがとうございます。
今回は、2023年3月13日、14日に開催しました「山陽レザー展示会 in 豊岡 2023 Spring」の模様をレポートします。
開催場所は、兵庫県豊岡市の「じばさんTAJIMA」です。山陽がある姫路市は兵庫県の南部(瀬戸内海側)なのですが、豊岡市は兵庫県北部(日本海側)に位置しています。
豊岡と聞いてピンとくる方もいらっしゃるかもしれません。(ピンと来る方はかなりのレザーファンだとお見受けします。)兵庫県の豊岡市は、日本有数の「かばん」の産地なのです。
その歴史は1500年前とも言われていて、この「じばさんTAJIMA」の中にも、カバン職人の方が腕をふるった『作品』が数多く展示されています。
さて、「山陽レザー 展示会 in 豊岡」は年に2回、定期的に開催しており、恒例となって来たなーと個人的に感じています。
(こちらから過去のレポートもご覧いただけます。「山陽レザー展示会in豊岡2022夏・レポート」「山陽レザー展示会in豊岡 レポート」)
開催当日の3月13日・14日は、天気にも恵まれました。特に14日は、4月を思わせるような陽気で気持ちよく開催できました。(ちなみに昨年の2月の開催時は、降雪でした。)
今回は、東京レザーフェアでも展示し、ご好評頂きました「Sustainable(環境に配慮した革)」、「Useful(機能性に優れた革)」に加えて「PitNume(ピット槽で鞣したヌメ革:本ヌメ革)」も展示しました。
「Sustainable」では、Phix.Leather(フィクス・レザー)とフッ素フリー防水革を展示しました。
特に注目頂いたのが、フィクス・レザーです。これまで傷や痛みが多い革は、表面に顔料系の塗装を行って市場での流通に乗せるという方法が多く取られていましたが、傷・痛みを敢えて隠さずに「個性が生きた革」として蘇らせた革です。前回に続き好評で「コレが良い!」という声も多く頂きました。前回は、銀面をサンドペーパーで擦った「銀擦り」タイプの革のみでしたが、今回はスムースタイプの革もお披露目しました。
「Useful」では、機能性に優れた革を展示しました。白革、スーパーソフト革、難燃革、強い革などを展示しました。その中で注目頂いたのが色止め加工革です。
革づくりをされている方の悩みの一つに「色落ち」「色移り」という現象があります。山陽でも以前からそのような悩みをお聞きしており、約2年をかけて特殊な下地処理を行い、色止め効果が高い革を開発しました。こちらの革はオイルも十分に加えていますので、ツヤ感やプルアップ感も十分に感じていただけるものです。
Usefulの展示スペースでは、他社ではあまり見られない革が多く、ご来場頂きました皆様からも「勉強になった」という声も頂きました。
「PitNume」では、ナチュラル系、オイル系、ワックス系、カラー系、シュリンク/ミーリング系など当社の代表的な革を多く展示しました。
その中でも特に注目いただいたのは、若牛(キップ)の原皮を使ったPitNume(本ヌメ革)でした。
キップの革は、ステア(成牛)に比べて肌目が細かく、革製品にして頂いた時の艶や触感は特別なものがあります。
またピット槽で鞣すPitNume(本ヌメ革)のキップ革は、世界的にもとても希少な素材です。
ご覧いただきました革製品を作られている職人の方々からは、「とても良い!」というお褒めの言葉もいただきました。
本当に今回もたくさんの方々に足をお運び頂き、盛会のうちに終えることができました。
今後も、豊岡での展示会は続けていきます。次回は、7月頃の開催を予定しています。
今回は参加できなかったという方も、ぜひ次回お待ちしています。
また別のイベントでも皆様にお会いできればと思います。
それでは、本日はここまで。
また次回に。
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